WordPressを CMSとして使うときに、やっておきたい準備

【11/29 補足を記載しました

「WordPressは CMSにあらず」というのは、すでに筆者もセミナーなどで何度もお話ししています。あくまでもブログ記事をさくさく書ける、ブログツールであり、またプログラマーから見たら拡張しやすく、管理画面が使いやすい「アプリケーションプラットフォーム」であります。

とはいえ、近年企業サイトやコンテンツサイトを WordPressで作成したいというニーズは冷めることなく、ますます盛り上がりを見せています。そこで、2014年 11月 27日に銀座の GAT COLLEGEにおいて、ロクナナワークショップ主催『WordPress 4.0でWebサイト制作をはじめよう!』にて、登壇させて頂きました。

イベントでは、駆け足の紹介に終わってしまったため、スライドと共に内容をご紹介します。

最初にやっておきたい設定

WordPressはセットアップしたら、すぐに各設定をしておかないと、コンテンツが増えた後や検索サイトにインデックスされた後には変更しにくい項目があります。

パーマリンクの設定

セットアップ直後は、次のような URLになっていて、固定ページの URLも変更できません。

http://.../?p=1

これでは、コンテンツの階層構造も表現できないため、「設定→パーマリンク設定」で適切なものに変更しておきましょう。「月と投稿名」にするか、またはカスタム構造で次の設定がおすすめです。

/%year%/%monthnum%/%post_id%/

パーマリンク設定

ディスカッション

CMSとして企業サイトなどを作る場合は、コメント機能やトラックバック機能を使うことはまれです。もし、まったく利用しないなら元から設定を止めておきましょう。「設定→ディスカッション」で最初の 3つのチェックボックスを外します。

ディスカッションの設定

フロントページ

WordPressは標準のトップページが、最新投稿の一覧です。企業サイトなどの場合は、トップページは静的ページで下層ページに「ニュース」や「更新情報」といった形で、一覧が並ぶ方が一般的です。そんな場合は、トップページを「固定ページ」に設定できる、フロントページの設定を行っておきましょう。

最初に、固定ページを2つ作ります。

  • トップページになる固定ページ。パーマリンクは後で自動で決まるので、適当でかまいません。
  • ニュースページになる固定ページ。URLだけ決めれば、内容は空でかまいません。

この状態で「設定→表示設定」で、「フロントページの表示」にそれぞれの固定ページを設定します。この設定、私自身も全然ピンとこなかったので、多分これを読んでもピンとこないと思います。。やってみて、試してみてください。スライドに描いた図はこちら。それでもやっぱりややこしい。

フロントページの概念図

プラグインを整える

WordPressは標準の機能では、シンプルすぎてサイト制作に必須の機能すら整っていません。と言って、あまり細かい機能のプラグインを大量に入れると、バージョンアップ作業などが面倒なので、ある程度機能がまとまったプラグインを入れていく方が効率的と考えます。

筆者がおすすめする(と言うより、各サイトに必ず入れている)プラグインはこちらです。

シェア機能や、簡易アクセス解析、バックアップ機能(有料)など細かな機能が大量に追加されます。

固定ページの順番変更を、マウス操作で行えるようになります。これがないと 100p超えの固定ページの順番変更などやっていられません。

Faviconの指定や Google Analyticsの設定の他、ダッシュボードの余計なパネルを隠したり、xmlrpcの機能をOFFにして、SPAM攻撃から防いだりなど、とにかく細かな設定がいろいろできます。

metaの descriptionの設定が行えます。各ページの細かなSEOチューニングも可能なので興味がある人には、面白いプラグイン(筆者は専門外ですが・・)

有料テーマを使う

WordPressで「はまった!」という声を聞く、最も多いケースが「無料テーマをカスタマイズしようとしたら、うまく行かない」と行った声。

特に、Twentyシリーズはテーマの作りが相当複雑で、カスタマイズにはまったく適しておらず、「そのまま使う」のに優れたテーマと言えます。

また、公式テーマはほとんどが英語圏のテーマデザイナーが作ったテーマで、日本語サイトを作ると文字が妙に大きすぎたり、はみ出たりなどで CSSを調整しないと使えないものが多々あります。

また、「野良テーマ」は論外。と言うことで、おすすめするのは有料テーマ。有料といっても、1万円以下で買えるクオリティの高いテーマがあるため、苦労を考えると意外と安く感じるかも知れません。

筆者がよく使うテーマサイトはこちら。

他にも多数あります。(有料テーマが安全かどうかと言うのは、また別問題なので自己責任で・・)

【11/29補足】

以下のエントリーで、テーマについての反論記事がございました。こちらもご参照ください。

次のステップ

こうして、見栄えを整えればまずは企業サイトとしてできあがるかなと思います。とはいえ、そのままでは物足りなく感じるでしょうし、WordPressは PHPを活用して改造しながら使っていくのが魅力のツールです。

そこで、次に学習したい分野はこれら。

PHPの基本

WordPressは、MovableTypeなどと違って独自タグなどはなく、素の PHPがそのまま入っています。一見するととっつきにくいですが、逆に PHPの基礎を身につけてしまえば、WordPressに限らずさまざまなソフトウェアのカスタマイズにも活用できます。

以下などで基礎だけでも勉強すると良いでしょう。

テンプレート階層

どのファイルを編集すると、どの画面が変わるのかは「テンプレート階層」というルールで決まってきます。この図を印刷または保存して、こまめに眺めていると、WordPressの画面の関係性が徐々に分かってきます。

また、今見ている画面がどのテンプレートファイルを使っているかを調べるには、以下のプラグインが便利です。

管理ツールバーの右上に、利用しているテンプレートファイル名が表示されます。

Show Current Template

以上、参考になれば幸いです。最もじっくり勉強してみたいという方は、ロクナナワークショップの講座なども検討してみてくださいませ。

“WordPressを CMSとして使うときに、やっておきたい準備” への2件のフィードバック

  1. […] 「WordPressを CMSとして使うときに、やっておきたい準備 – H2O BLOG」の「有料テーマを使う」の部分が気になったので書いておくわんわんわん。 […]

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