2021年10月18日、AppleはM1チップの新型、M1 ProおよびM1 Maxを発表し、同時にそれらのチップを搭載した、MacBook Proの14inch/16inchを発表しました。
筆者の場合、初代M1 MacBook Pro 13inchを所有していますが、今回の発表を見て、見送ることに決めました。それらについて紹介しましょう。
今回のMacBook Proで良いところ
TouchBarの廃止

長らくMacBook Proなどに搭載されていたTouchBarがこのモデルで廃止されました。おそらく、TouchBarはこのまま廃止となるのではないかと思います。
ファンクションキーというのは、エンジニアにとってはよく使うキーですし、そうでなくてもTouchBarの機能というのはほとんど使ったことがなく、キーの復活は素直に嬉しいです。
右側にもポートが増設

初代M1 MacBook Proで唯一ともいえる不満点といえば、USB-Cのポートが左側にしかついていない点です。右の方に電源があるといった場合に、ケーブルが届かないようなこともあります。
ただ実はこれは、現状あまり欠点になっていません。というのは、バッテリーの持ちがあまりにも良いため、外出先でもMacBook Proの充電が切れてしまうということが、ほとんど起こっていないためです。
メモリーが64GBまで選択可能(ただし、Maxモデルのみ)

メモリーは、初代では16GBまでしか選ぶことができませんでしたが、最大で64GBまで選べるようになりました。ただしこれは、M1 Maxを選ばなければならず、M1 Proの32GBよりも、6万円以上アップします。
これらが、今回のMacBook Proで魅力に感じたところです。
魅力に感じなかったところ
逆に、今回見送りを決めた理由として、次の点があります。
MagSafeの復活と、HDMIポートの搭載

今回のMacBook Proは、まるで一昔前のノートPCに戻ってしまったような感覚を覚えました。MagSafeという電源コネクターが復活し、またHDMIポートがフルサイズで搭載されました。
他にも、SDXCカードリーダーも搭載されています。これは、うれしく感じる方も多いでしょう。常にUSBハブを接続しないと使い物にならない、外付けディスプレイユーザーだったり、カメラマンなどはSDカードリーダーを利用する機会も多いかと思います。
ただ筆者の場合は、エンジニアであるため、USB-Cのディスプレイが1つ接続できれば十分だったり、SDカードも必要な時にリーダーを接続すれば十分で、ノートPCとして使うには少しスマートさが減ってしまった感じがします。
14inchというサイズ感

今回、新型として発表されたのは14inchモデルからで、13inchはそのまま残りました。この、14inchというサイズ感は評価が難しく、これによって本体サイズも重量も若干ですが上がっています。
使ってみると、この1inchの差は大きいのかも知れませんし、重量などが同じであれば手放しで歓迎できるものの、画面サイズを取るなら16inchという選択肢もある中で、なぜ1inchだけサイズアップをしたのかが若干謎でした。
ストレージのコスト
SSDも今回のモデルは最大で8TBまで選べるようになりました。さすがに8TBはオーバースペックなものの、4TB程度はあると安心です。しかし、4TBのモデルは512GBのモデルに比べると13万円ほどもアップしてしまいます。

外付けのSSDドライブであれば、4万円程度から手に入る容量であるため、さすがに割高感が拭えません。といって、本体ストレージを低くして外付けSSDを常に利用するというスタイルだと、少しノートの利便性を欠いてしまいます。
MacBook ProはデスクトップPCの置き換えか
今回のMacBook Proのラインナップを見ていて感じたのは、AppleとしてはMacBook Proは「据え置きPC」としての利用を前提としているのかなと思いました。ポートを増やして、HDMIなどもそのまま接続できるようにし、MacPro並みのスペックに仕上げることができるためデスクトップ上で利用し、たまに持ち歩いたりするというケースを想定しているのかなと思いました。
もともとProではないMacBookというラインがあったのが、なくなってしまってMacBook ProがノートPCの代表となっていたのを、今後は「ノートPCといえばMacBook Air」という位置付けにし、デスクトップではiMacかMacBook Pro、Mac Proという位置付けにしていくのではないかと感じました。Mac miniについては、もしかしたまた少ししばらくの間は新作の出ないモデルになるかもしれません。
そんなわけで、個人的には次期モデルのMacBook Airに期待したいと思います。iMacで培ったカジュアル性を、次のMacBook Airには期待したいですね。
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