筆者の大好きなYouTubeチャンネルの1つに、『きまぐれクック』がある。「料理」に特化したチャンネルでありながら、登録者500万人に迫るというモンスターチャンネルで、筆者自身ももう何年も前から、出る動画は欠かさずすべて見ているくらい好きなチャンネル。
このチャンネルに先日登場した動画で、このチャンネルが「視聴者」というものを本当に大切にしているのだなと言うことを感じられる一場面があったのでご紹介。
この日のテーマは「トラフグ」。ご存じの通り、フグというのは猛毒を持った魚で、捌くには特別な免許が必要。一般的な知識としても知っている人は多いだろうし、きまぐれクックでは過去に何度もフグは扱われてきているので、チャンネルオーナーの金子さんが免許を持っていることなどを含めて、多くの視聴者が知っていること。
しかし、金子氏は「初めてこのチャンネルをご覧の方もいると思うので、改めて説明すると」と前置きした上で、フグの危険性や免許が必要なこと、自身が免許を持っていることや、どこの部位は絶対に食べてはダメであると言った内容を丁寧に説明している。
多くのチャンネルが陥る「内輪ウケ」
私はこれまで、YouTubeを研究の意味も込めていろいろなチャンネルを見てきている。だが、多くのチャンネルは長く続けていく中で、視聴者に固定ファンが出てきて、お決まりのやり取り、お決まりのコメントなどが誕生し、出演者も視聴者もその定番のやり取りを楽しむようになったりする。
そこまでは良いのだが、これがだんだんエスカレートしていくと、初視聴者には何のことだか分からないやり取りだったり、ひさしぶりに見た人にはなんだか分からないみたいな話で盛り上がり、もはやついていけなくなるといったことが良くある。
しかし、YouTubeのチャンネルを追いかけて、すべての動画を見てくれるほどのファンというのは登録者の中でもごく一部。そのほとんどが、チャンネル未登録者だったり、登録はしていてもテーマが面白そうなときだけ見るといったライト視聴者がほとんど。
特に中でも大切にしなければならないのは、「この動画で初めて、チャンネルを知ってくれた人」であるはず。それを忘れて、固定ファンに媚びてしまうチャンネルが多い中で、きまぐれクックのこの気遣いというのは本当に、YouTuberの鑑だなと感じた。
だから私は、きまぐれクックが好きなんだろうなと思いながら、今日も新しい動画を拝見している。
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